
「自分は若ハゲだから美容室に行くのが恥ずかしい」と悩んではいないだろうか?
もしくは「若ハゲでも美容室でかっこ良くなれるのだろうか?」と疑問に思っていないだろうか?
そこで今回は「若ハゲと美容室」というをテーマで話をしていこうと思う。
現役美容師が語る「若ハゲの為の美容室攻略法」とは?
始めに言っておくと、私は現役の美容師で美容室オーナーだ。そして私自身も若ハゲに悩み苦しんで来た身だ。だからこそ私にしか伝えられない事があると確信し、この記事を書いている。
なのでぜひ最後まで読んで頂けると嬉しい限りだ。
まず結論から言わせてもらうと、若ハゲ、薄毛、であっても格安のヘアーカット専門店などには行かずに美容室に行った方がいい。
なぜ若ハゲでも美容室に行くべきなのか?
ヘアーカット専門店(今は1200円前後の料金)でも、薄毛が目立たないようにカットしてくれる美容師もいるにはいるとは思うが、そんな美容師に当たる確率は相当低い。
そういう所はスタッフによってヘアーカットの技術の差が激しく、上手く切れる人もいれば見習い程度の技術しかない美容師も沢山いる。
もちろんその逆もあって、例え料金が高めの美容室でもいい加減にヘアーカットするような美容師に当たる可能性もある。だが可能性としては低いだろう。
私は何もヘアーカット専門店をディスっている訳ではない。私の友人でも地域で評判のヘアーカット専門店を経営している美容師がいる。だがそういった店はかなり少ないのが現状なのだ。
若ハゲの外見は非常に大事だ。少しでも薄毛をカバー出来る髪型にしてくれる美容室を探そう。
ちなみに、都市部に限られてしまうが「薄毛の人専用の美容室」というのもあるので、通える人は検討してみてもいいだろう。
若ハゲの為の美容室攻略法① 出来る限りのオシャレをしていけ!
昔からよく言われているが「美容室にはオシャレをしていけ」という言葉がある。
これは本当の事でとても重要な事だ。若ハゲだからといって自分に負い目を感じて地味な服装で美容室に行ってはいけない。
実は一流の美容師達はお客さんが店に入って来た時から、そのお客さんを以下のように観察している。
・どんな髪型なのか?
・どんな服装なのか?
・どんなライフスタイルなのか?
・どんな性格なのか?
まず美容師達はお客さんの全体の雰囲気を見る。髪型はもちろん、参考になるのは服装だ。それによってどんなライフスタイルなのかを分析する。お客さんの表情や言葉などにも注目する。
お客さんが席に着いたら、鏡の前に置く雑誌などもお客さんのライフスタイルに合った雑誌、お客さんが好みそうな雑誌を美容師達は選んでいる。だから観察は欠かせないのだ。
そして美容室のオーナーや店長は、新規のお客さんを観察した上で誰を担当させるのか判断するのだ。
オシャレに意識が高そうなお客さんなら実績のある美容師を当てたり、オシャレにあまり関心が無さそうなら新人美容師を当てる事もある。またはオドオドした大人しいお客さんの場合も、新人美容師を当てる事もある。
こんな事を書いてしまうと「不公平だ!」「客をバカにするな!」というお叱りの声も聞こえてきそうだが、美容室側も商売なのでご理解頂きたい。新人美容師にも経験を積ませる必要があるので、こういった事は当然あるのだ。
美容師は服装とのバランスも考えてカットする。
そしてここからも重要なのだが、出来る美容師というのはお客さんの「服装とのバランス」「性格やライフスタイルに適した髪型」を考えるものだ。
お客さんの服装が地味なのに、ヘアースタイルを派手で個性的にする事は殆ど無い。バランスが崩れるので地味な服装なら地味で無難なヘアースタイルを提案する。
「似合うような髪型にしてください」とお客さんに頼まれても、服装やライフスタイルとのバランスを考えるからやはり地味で無難なヘアースタイルになる。
なので美容室にはオシャレをしていくのが最善の方法だ。そして堂々とした態度でハキハキと話そう。
美容室攻略法② 希望はしっかりと具体的に伝える
例えば「薄毛をヘアースタイルでカバーしたい。」「どんな髪型が若ハゲに最善なのか?」「変身願望がある」こういった希望や悩みあるなら、それを担当美容師にしっかり伝えよう。
美容師によっては「別の髪型の方が本当はいいんだけどな~。」とか「パーマやカラーリングした方が断然雰囲気良くなるけどな。」などと思っている事も多々ある。
だから思っている事は遠慮せずに、どんどん美容師に伝えた方がいい。
特に雰囲気をガラッと変えたいという変身願望がある場合は、それをしっかり美容師に伝えないと先ほどの話のように「服装や性格と合うようなヘアースタイル」を提案されてしまうので注意が必要だ。
美容室攻略法③ 写真や画像が一番伝わる
これは若ハゲに限った話ではないが、ヘアースタイルのオーダーは写真や画像を美容師に見せるのが1番だ。どうしても言葉では伝えきれない部分というのが大きいからだ。
若ハゲ、薄毛、だと写真や画像を見せるのは恥ずかしい。これは私にも経験があるからよく分かる。私は勉強と調査の為に他店の美容室で髪を切る事が多かったので、本当に写真を見せるのは恥ずかしかった。
しかし現役美容師の私でも、言葉だけで説明するより写真や画像を見せる方が一番伝わるので、私は迷わず写真の切り抜きを担当美容師に見せていた。
スマホよりも切り抜き写真の方がいい理由
私達美容師が仕事をしていて困るのが、スマホの画像を見せられる事だ。なぜなら殆どのスマホが節電の為に一定の時間が過ぎると画面が暗くなってしまうからだ。おまけに画面も小さくて見えづらい。
スマホの画面が暗くなってしまうと「もう一度見せて下さい」とお客さんに声かけしてまた画像を見せてもらうのだが、美容師によっては記憶を頼りにヘアーカットしてしまう事もある。
時間に追われている時はそうなってしまいやすいだろうし、またお客さんにスマホのロック解除してもらうのも申し訳ないという気持ちもあるだろう。
なので、ずっと見ていられるヘアカタログの切り抜きやプリントアウトした物の方が、断然便利で非常に助かるのだ。
美容室攻略法④ 絶対に下を向くな
若ハゲ、薄毛、だと劣等感を抱えている人が多い。だからそういう人というのは美容室で下を向いている事が多い。過去の私もそうだった。
私は美容師の専門学校時代から頭頂部が大分薄かったから、カットやブロー(セット)のモデルをやっている時などはずっと下を向いていた。なるべく頭のてっぺんを見られたくないのと、薄毛という劣等感からだろう。
だが専門学校の先生によく注意をされたものだ。
「おいヒロサワ、下を向いてたら正確に切れないだろうが!」という風に。
そう、ヘアーカットでもブローでもお客さんが下を向いていると、かなり施術しづらいのだ。はっきり言ってまともなヘアーカットは出来ない。
また、襟足の髪を切る時に気を効かして下を向いてくれるお客さんもいるが、あの行為はとてもありがた迷惑なのだ。かえってカットしづらいし、襟足がもたついて長くなってしまう可能性が高い。(気持ちはありがたいのだが)
最初から最後までまっすぐな姿勢でいてくれると、とても助かる。
私達美容師は正面の鏡を見て、左右対称かどうか、バランスはおかしくないか、などをチェックする。新人の美容師には「鏡を何度も見て確認しろ。そこに全ての答えはあるぞ」とアドバイスもするくらいだ。
だからお客さんの姿勢というのはかなり重要で、例え猛烈に眠くても下は向かない方がいい。下を向いているとヘカーカットの仕上がりは雑になってしまうので要注意だ。
美容室攻略法⑤ パーカーやハイネックは着ていくな!
パーカーはみんな好きなようだ。だが美容室にパーカーは着て行かない方がいい。フードがとても邪魔になるからだ。
全てのパーカーではない。薄い生地のフードなら問題無い。または正面にファスナーが付いているパーカーも大体大丈夫だ。ファスナーを下げればフードの位置がずらせるからだ。
だが生地の厚いフードは施術の邪魔になる。ファスナーが付いていない被る系のパーカーで生地が厚いとかなりの確率で施術の邪魔になってやりづらい。
パーカーのフードがある事でヘアーカットのクオリティが下がる事は殆どないが、どうせなら美容師たちに気持ちよく仕事をさせてあげた方がいい。
それとシャンプーする時などは、お客さん側が苦しい思いをする事があるかもしれない。それとシャンプー時に背中を濡らしてしまう可能性もある。分厚いフードが邪魔して、お客さんの首がシャンプー台に上手くフィットしないからだ。
自分が損をしてしまうので、美容室には分厚いフードのパーカーは着ていくべきではない。
現役美容師が語る「若ハゲの為の美容室攻略法」 さいごに
いかがだっただろうか?
私が20年以上やっている仕事の事なので、ついつい多くを語ってしまったが、1番言いたいのは若ハゲだからって負い目を感じるなという事だ。
若ハゲ、薄毛だからって格安のヘアーカット専門店に行かなくてもいい。堂々と美容室に行こう。そして悩みを美容師に相談するのだ。
もう開き直って「なるべくハゲが目立たない髪型にして欲しいんですよね~」くらい言ってしまおう。
ヘアカタログの切り抜きも「髪の量が全然違うんですけどね~」などと明るく笑いながら言ってしまってもいいのだ。
そして下を向かずに堂々と前を向いてカットしてもらおう。